全国主要漁港における4月の生鮮マアジの水揚量(速報値)は前年同月比62%(約5700トン)減の3509トンと大幅に減少した。4~9月における水産研究・教育機構の長期予報では前年並みとされているので4月の不漁は予想外で、短期的な変動の可能性がある。
4月の主漁場は山陰と対馬海域で、巻網の漁獲が主体。5~6月も主漁場は変わらないとみられる。
4月の水揚げサイズは対馬海域が体長24センチ、240グラム程度の2歳魚が主体で、3月の1歳魚はほぼいなくなった。東シナ海南東部は体長18センチ、100グラム程度の1歳魚を中心に、体長23センチ、200グラム程度の2歳魚も獲れた。
漁港別では松浦(長崎)が39%減の1470トン、唐津(佐賀)が48%減の854トン、長崎が55%減の628トン、福岡が58%減の252トンと九州地方の主要漁港でいずれも減少。境港(鳥取)は95%減の75トンだった。
夏に向けて脂のりが良くなる。魚体は4月よりもやや大型になり、20センチ以下の1歳魚も混じるだろう。
(みなと新聞取材)