4月中旬現在の生鮮天然マダイは東京・豊洲市場への入荷が振るわない。産地における水揚げの不調が背景にあるという。入荷ペースについて、豊洲市場の複数卸は「例年の同時期と比べ、半分程度のイメージ」と声をそろえる。
卸によると、豊洲に入荷する天然マダイの中心産地は九州・長崎。例年、4月は長崎県での水揚げが多くなる時期であるものの、「低調な水揚げが続いている。月間水揚量は前年同月の140トンを下回りそう」(同県総合水産試験場)な状況となっている。ごち網漁や船引漁により漁獲する。
天然マダイの中心サイズは豊洲市場の卸によると、1尾1~2キロサイズだという。水揚量が例年より少ないことから、中心卸値は「前年同期の2倍に当たる」(同卸)というキロ800~700円となっている。
おさかなひろばでは、天然マダイ全国水揚量のうち、年間ベースで約3割をカバーしている。1~3月の累計水揚量(速報値)は前年同期比46%減の691トンだった。浜値は7割高の833円に上っている。
(みなと新聞取材)