3月のブリの水揚量は好調な長崎を除き減少した。3月の生鮮ブリ(イナダ、ワラサなどを含む)の全国主要港水揚量(速報値)は前年同月比30%減の2461トン。漁港別では長崎が2・6倍の1642トンと伸長した一方で、境港(鳥取)が98%減の11トンと激減するなど振るわなかった。
巻網の漁場は九州西沖で、定置網は三重や高知、和歌山。
長崎市の長崎魚市場では3月27日に今期最高の1日2万2000箱(1箱約10キロ換算)が水揚げ。同市場の卸、長崎魚市(多田聖一社長)の担当者は「好漁は4月上旬まで続くだろう」とみる。
一方で、松浦(長崎)は30%減の219トン、銚子(千葉)は52%減の242トンにとどまった。千葉や境港はワラサ級が多く、銚子の2そう巻はワカシ主体。
今後については、これから産卵期に入るので脂が抜けて身質は低下する。夏場は北に回遊して餌を食べるので徐々に(身質は)改善する。
(みなと新聞取材)