3月1~29日の全国主要港の生鮮サバ類(マサバ・ゴマサバ含む)の水揚量(速報値)は前年同期比47%減の7000トンとなった。宮城県石巻や長崎県松浦などはいずれも上回ったが、昨年7829トンを水揚げした千葉県銚子で水揚げがなかった。銚子の落ち込みの要因としては常磐海域の水温が高いことが考えられる。
主要港別の水揚量は、石巻が50%増の1023トンを記録。静岡県沼津は84%増の432トン、長崎は72%増の1104トン、長崎県松浦は76%増の1772トン(マサバ)となった。
4月の水揚げについては、石巻や鳥取県境港、長崎、松浦は3月並みと予測できるが、4月は沼津以外は低調な時期である。
従来の4月の主漁場は太平洋側は常磐、東シナ海は九州西沖と対馬、沼津は駿河湾となる。伊豆諸島の棒受網とたもすくい漁業は、主に静岡県小川や外房に水揚げされるが、長期予報では前年並みから下回るとされる。常磐海域では海洋熱波が4月中旬も続くと予想され、低調な漁況が続くとみられる。
(みなと新聞取材)