3月1~23日の全国主要港の生鮮天然ブリ水揚量(速報値)は前年同期比9%増の1208トン。水揚げ最多は巻網を主力とする長崎や千葉・銚子となっている。
同時期の長崎の水揚げは810トンで日本遠洋旋網漁協(エンマキ)によるものが多い。漁場は九州西-沖縄北部の産卵場周辺。中心サイズは9~11キロと大きく「漁獲のペースも昨年同時期よりよい印象」(長崎魚市)。産卵期のため可食部への脂のりは薄いもようだ。東京・豊洲でのキロ単価は450円程度。
なお、エンマキ全体としては、九州西方ではアジ・ゴマサバが大半で、対馬沖ではマイワシ漁を続ける船が多い。
同時期の水揚げ2位は巻網を主体とする銚子で、前年同期比3割減ながら233トン。魚体は小型のワカシサイズが中心。
主要港のデータには入らないものの、紀伊半島の定置網で例年通り産卵親魚(桜ブリ)が獲れ始めている。3月下旬現在7キロ程度のサイズ中心で豊洲ではキロ700~600円くらいとなっている。
(みなと新聞取材)