生鮮ブリ(イナダ・ワラサなど含む)の水揚量が伸び悩む。1~15日の全国主要港の水揚量(速報値)は前年同期比48%減の601トンにとどまった。昨年同期の水揚げの中心だった鳥取県境港が落ち込んだ。全国主要港の平均浜値は3~6割高のキロ450円となった。
主要港別では、千葉県銚子は59トン(前年同期は8トン)を記録。長崎は57トンを水揚げしたが、前年2月累計(241トン)と比べると水揚げのペースは鈍い。
境港は68%減の351トンにとどまった。1尾2キロ前後のハマチサイズや1尾3~5キロのワラササイズを水揚げしている。
鳥取県水産試験場は、1月は中型巻網が島根県隠岐の島周辺でブリを主体に漁獲していたものの「2月に入りサバやアジが隠岐の島周辺で獲れるようになった」と指摘。「1月の中型巻網船はブリ一辺倒の漁獲だったが、2月に入り漁獲の対象がシフトした」と話す。
今後について同試験場は、3月に入るとマイワシの漁獲が増える一方、ブリ水揚げは減ると指摘する。「マイワシは資源が多いとされる」と話し、好漁に期待を込める。
(みなと新聞取材)