1月の全国主要港での生鮮マイワシの水揚量(速報値)は2万9356トンと前年同月比3%少なかったものの、1・5万トン前後だった18~19年や21年を上回った。平均キロ単価は84%上がって92円となり、加工原魚や延縄餌の不足、ミール輸出好調を反映しているようだ。
1月の同水揚量のうち37%、2月上旬(9日までで1万9973トン)の57%を千葉・銚子が占める。銚子の魚体は50~80グラム中心で「特に60~70グラムが多く、昨年と同じくらいの印象」(銚子市漁協)。1月下旬~2月上旬は、脂肪がのっておいしい個体もある。日によるが80~100グラム以上の個体が1~2割混じっている。
現状の主漁場は金華山沖-小名浜沖。一時期は犬吠埼沖でも魚群がまとまったが、薄くなっている。南方から来る黒潮続流が金華山沖まで北上し、常磐海域の水温を上げているため、南下しようとするマイワシ群が犬吠埼沖で停滞しているもようだ。
今後については、継続して群が南下してくることから、好漁が続くと考えられる。
(みなと新聞取材)