1月1~19日時点までの生鮮ブリ(イナダ・ワラサなど含む)の水揚げは1231トンだった。このうち、巻網物の鳥取・境港が958トンと全体の約8割を占めた。同期間の水揚量は長崎・松浦が59トン、宮城・女川が48トンなどが続く。
三陸の定置網はワカシ級が好調で、千葉・銚子の2そう巻網は3~5キロ級のワラサやイナダを主体に漁獲している。境港は隠岐海峡で操業する中小型巻網が漁獲した1キロ級のツバスが主体で、例年より小型魚が多い。特売用には水揚げの多いツバスが使われているが、脂のりは薄い。
富山や石川の定置物はブリ銘柄となる8キロ以上の良形の漁獲が続いおり、値段も出ている。また、石川県水産総合センターによると、同県における昨年11~12月までの寒ブリ(定置網で漁獲した4キロ以上のブリ)水揚量は前年同期比約3・4倍の268トン。今シーズンは11月初旬から堅調な水揚げが続き、特に12月下旬以降にまとまった水揚げがみられている。
今後の動向については、これから産卵期に入り、一部は九州西方の産卵場まで南下して産卵するので、これから身質が低下する可能性がある。
(みなと新聞取材)