12月15日までの全国主要港の生鮮サバ類(マサバ・ゴマサバ合計)の水揚げ(速報値)は1万5181トンだった。中心は太平洋域で、巻網主体の千葉・銚子は前年同期比53%減の3177トン。底引網と巻網を主力とする宮城・石巻は同2・95倍の5603トンだった。11月の水揚げは銚子が前年同月比38%少ない3238トン、石巻は同23%少ない5634トンだったが、石巻が盛り返しつつある。
11月の北部太平洋は高水温で魚群の寄りが悪かったが、12月に水温が下がりつつあるので、遅れていた大型個体の来遊に今後期待できる。
太平洋域の魚体サイズは11月下旬時点で23~25センチの小型が中心だったが、前年の体長組成から、28センチ以上の群れがいるはずで、それがこれからやってくるのではないか。
ただし太平洋は1~3月が不漁だった。高水温で、魚群が漁場となる浅場まで上がってこなかったと巻網漁業者が指摘していた。今冬も同様となる不安はある。
なお、対馬暖流域で水揚げが最も多かったのは巻網を主力とする長崎・松浦で、12月のマサバの漁獲は72%減の261トンだった。
(みなと新聞取材)