生鮮スルメイカの水揚げが振るわず、11月1~17日の全国主要港の水揚量(速報値)は前年同期比48%減の650トンにとどまった。大不漁が継続し、さらに悪化しており、過去最低だった一昨年をさらに下回る見込み。
全国主要港の平均浜値は6~8割高のキロ1089円。高値の背景としては鮮魚向けや加工原料が不足している。また、商社筋は、スルメイカ不漁を受け、加工原料を中国産スルメイカや南米アカイカなどの輸入イカにシフトする流れがある。
主要漁港のうち水揚量が最多の青森・八戸では38%増の189トン。岩手・宮古では175トン(前年同月は17トン)、宮城・石巻は72%減の79トンとなった。主漁場は形成されず、かろうじて沖合底引網で獲れている程度である。
今後については、さらに山陰から九州西沖の産卵場まで群れが南下するため水揚げが落ち込む。三陸の沖合底引網もシーズン終了が近づき、水揚げは来月ころまでとみる。
(みなと新聞取材)