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2022年11月01日
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生鮮釣カツオ 群れ薄く水揚量半減

1~27日 東北沖操業早期切り上げか

主要港における9月の生鮮釣カツオの水揚量(速報値)は前年同月比6割減の2538トン。不漁の2020年との比較では2割減で、同月の水揚量は16年以降で最低となった。宮城・気仙沼では群れがまとまらず、東北沖の漁場が遠かったため水揚げ回数が減少した。

10月水揚量は27日時点で1153トン。前年同月と比べると53%減となっている。10月に入り東北沖の漁場では漁獲があまり伸びていない。群れが薄く、餌食いも悪いようだ。東北沖で操業する船は徐々に減っており、熊野灘―伊豆諸島海域に漁場を移す漁船もいる。

例年9~10月は東北沖で生鮮、冷凍船とも操業する。今シーズンは日本近海に来遊するカツオが少なく、冷凍船は南方漁場で操業。来遊が少ない要因は春先の伊豆・小笠原諸島周辺の海水温が例年よりやや低めでカツオの北上を妨げたことと、南方の資源量が減少し、近海に来遊するカツオも減った可能性が考えられる。

11月以降の動向については、東北沖の漁場は例年より早く切り上げとなり、東北への水揚げは激減するだろう。漁場は伊豆諸島周辺や熊野灘に移り、さらに西の宮崎や高知籍の船が地元近くで操業する可能性もある。

(みなと新聞取材)

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