生鮮スルメイカの水揚げが低調だ。9月の全国主要漁港水揚量(速報値)は前年同月比18%減の2563トンで、2011年以降の9月で最少となった。資源量が減少したことと、しけが続いたことが影響した。
主要漁港のうち水揚量が最多の八戸(青森)は1%増の956トンと微増した。前年同月がゼロだった釧路(北海道)は277トンと増加。宮古(岩手)は10%減の447トン、石巻(宮城)は43%減の205トンだった。
9月上旬までは青森・下北半島の昼のイカ釣漁で漁獲されていたが、同月中旬以降は低調。道東は昨年が羅臼で漁獲があったが、今年は少量。石巻や八戸、釧路では沖合底引でのみ多少獲れている。日本海側は新潟や金沢付近で少量の漁獲がある程度。
9月の全国の平均浜値は45%高のキロ918円と大幅に上昇した。過去最低水準の漁獲量であることや、物価や燃油の高騰も影響したのではないだろうか。10月は10日までに894トンを漁獲しており、平均浜値は1003円だった。
(みなと新聞取材)