8月の全国主要港の生鮮マイワシ水揚量(速報値)は前年同月比2・2倍の2万5142トンだった。昨年8月は道東沖の水温が高く、道東巻網の水揚げが振るわなかった。今年は8月中旬ごろから水温が下がり始め、下旬には(1日当たり)1000~2000トンを水揚げした。
同月の平均キロ単価は23%高の49円。今年は北海道花咲沖の棒受網で魚体がわずかに大きな1尾19~20センチサイズを漁獲し、加工原料や鮮魚向けに出荷されるため価格を引き上げる傾向にある。昨年はサイズも小ぶりで価格も低めとなった。
8月、棒受網は花咲沖で操業し、体長17センチで65グラムサイズを漁獲した。道東巻網は襟裳沖―釧路沖で操業し、体長15・5センチの45グラムサイズを獲った。主要港のうち北海道釧路では2・4倍の1万3352トン、広尾では2・7倍の5032トンを水揚げ。千葉県銚子は2784トン(前年同月は110トン)を記録した。
今後については、ここ数年に比べて襟裳沖の水温は低めの傾向にあり、今後も好調な水揚げが続く。9~10月中は道東沖が主漁場になる。
(みなと新聞取材)