6月前半(1~15日)の全国主要港のマイワシ水揚量(速報)は前年同期比58%減の1万5021トンだった。約8割を千葉・銚子で水揚げ。同港の水揚量は38%減の1万1669トン。1尾60グラムサイズのマイワシを巻網により福島・塩屋崎沖-千葉・犬吠埼沖で漁獲。続く宮城・石巻は59%減の907トン。石巻湾にも漁場があり、巻網の他、定置網の水揚げもある。
鳥取・境港は前年の10分の1の769トン。宮城の女川が85%減の385トン、気仙沼が92%減の87トンだった。ただ、主要港1~5月の累計水揚量は32%増の26万5279トンであまり“水揚げが減少した”という空気感はない。
今後の水揚量は魚の動きと船の動きが一致するかによる。道東沖の巻網は下旬に始まるが、今年は前年と比べ水温が低く、北海道東部に船が集まる時点で魚が北上しているかどうかが注目される。
北部巻網は現在と同じ状況が続くが、一部、石巻湾-気仙沼沖にも漁場が形成されると予想される。境港は1尾80グラムサイズの水揚げがしばらく続き、7月下旬から1尾15~20グラムの0歳魚に切り替わるのではないか。
(みなと新聞取材)