5月の生鮮スルメイカ水揚量は前年同月比4%減の574トンだった。石川・金沢の他、同月下旬から新潟でも水揚げがまとまっている。
沿岸での漁場形成の遅れが漁獲減に影響している。石川では5月から小型イカ釣漁船が操業しているが、同月末時点で西海沖以外で本格的な漁場形成はされていない。県沿岸漁は近年、漁場形成が遅れる傾向にあり、県水産総合センターは「操業隻数も例年と比べるとまだ少ない」と話す。
新潟県では県外船を中心に水揚げがまとまっている。「昨年の漁模様は悪かったが、今年は現在のところ順調」と県水産海洋研究所。担当者は「水揚げは漁場の形成に影響される。今後も続くとは一概にはいえない」と話す。
1~5月の累計水揚量は前年同期比21%減の1758トンだった。漁港別の累計水揚量では、金沢が16%減の423トン、鳥取・境港が28%増の186トン、長崎・松浦が39%減の174トン、島根・浜田が149トン。
(みなと新聞取材)