5月1~26日の全国主要港の生鮮一本釣カツオの水揚量(速報値)は2100トンだった。前年同期比では22%増、不漁だった2020年同期比では2・2倍となった。
今年の傾向としては、伊豆諸島南部の海面水温が例年より低く、カツオが海嶺(かいれい)沿いの北上ルートを通れず北上が遅れている。1~4月の累計水揚量は前年同期比3割減の4463トンにとどまるなど、水揚げが伸びていない。
現在は伊豆・八丈島周辺を主漁場に漁が進む。主な水揚げ港のうち千葉・房州勝浦では26日現在44%増の1289トンを記録した。水揚げの主体は1尾5キロ前後で、前年比でサイズは大きめ。その他、静岡・御前崎では6%減の127トン、鹿児島では4%増の660トンの水揚げ。
今後については、千葉・銚子沖や常磐沖に漁場が移動する。水揚量は近年では比較的豊漁だった昨年よりは少ないと予想される。また、今シーズンは20年と同様に大・特大サイズが多いことも特徴であり、水温が上がると漁場はすぐ北上するのではないか。
参考:6月1日に気仙沼にカツオ竿釣り船3隻が今シーズン初水揚げ、148トン。
(みなと新聞取材)