3月上旬現在までの生鮮スルメイカの水揚量は過去最低水準の前年を下回るペースで推移している。今年の3月10日までの生鮮スルメイカ累計水揚量は前年同期比48%減の541トンだった。おさかなひろばのデータは冷凍を含めた水揚量の7〜8割をカバーしている。
漁港別の累計水揚量は石川・金沢で2倍の96トンだったものの、鳥取・境港は2割減の96トン、長崎・松浦は48%減の83トンになった。
水揚量の減少は資源量の減少を反映している。前年の親魚が少なかったことに加え、産卵の時期がずれていたため、今年獲れるはずのスルメイカがうまく生き残れなかった可能性がある。
現在は端境期であり、1〜10日の水揚量は22%増の63トンだった。中心サイズは前年と同程度の1尾約250〜200グラムとなっている。産卵のための南下で現在の漁場は山陰や九州が中心。1〜10日の水揚量が最も多い島根・浜田は22トン。同港における前年同期の水揚げ実績は1トン未満だった。
今後はスルメイカが成長して北上する5月ごろまで状況は変わらないだろう。