10月1〜28日の全国主要港の生鮮サンマ水揚量(速報値)は、前年同期比51%減の4002トンにとどまった。2019年同期比でも66%減となった。
1〜28日の水揚げの約7割を占める北海道花咲は、28%減の2758トン。岩手県大船渡が66%減の436トン、宮城県気仙沼が67%減の303トンといずれも前年を下回った。全国主要港の平均浜値は3割高のキロ708円だった。
今期は8〜9月の水揚げこそ19年、20年を上回ったものの、10月は伸び悩んだ。10月シケが多く出漁回数が少なかったうえに、全体的に魚群が薄く、群れがまとまらなかった。
19年、20年は10月以降に漁獲が上向き、それぞれ同月の累計水揚量は1万トンを超えたが、今年10月では1万トン超えは難しい。
現在の主漁場は花咲東南東240〜350カイリの公海で、1尾110〜130グラムを主体に漁獲する。10月25日夜には公海の一部漁場で漁獲がまとまったので、沖合の群れが日本沿岸に来遊すれば、今後の漁獲に期待できる。