早い物で年を開けてから1ヶ月以上過ぎた。年内は天然のブリの不漁で養殖物の出番が多かったが、1月に入ると遅れて北陸の定置網・山陰の巻網とも好調となり、1日4〜5千ケースまとまった入荷が続き、10〜15kgサイズの大型魚も入った。しかし、早くも中旬に入ると1日2〜3千ケースとペースが落ち始め、ワラサ・イナダ等の中〜小型魚の割合が増加した。
カツオ漁も年末の休みを挟み新漁も始まったが、近海竿釣り漁は漁場が小笠原南方沖と遠く、航海期間も一週間以上と長いことから新口の割合は少ない。築地の入荷は長崎や和歌山等の曳き縄物中心。
1月後半から入荷が目立っているのはクロマグロの小型魚メジマグロで、1日1千〜4千ケースの入荷が続いている。産地は北陸の佐渡・富山や山口・長崎等で、3〜10kg級でたまに14kg級も入荷。メジマグロの価格はカツオとほぼ同じ水準。
マイワシは入荷の多いときは4千ケースを越えるが少ないときは30〜40ケースしかなく、入荷の日間差が大きく、平均すると1日1千ケース程度。節分の前日の2月2日は31ケース、3日は753ケース、4日は4391ケースと急増、5日以降は758〜1791ケースで推移。年明け後は、特大サイズは瀬戸内海の神戸産しかなくキロ3500〜3000円の高値で、神戸産の大羽もキロ2500円と高値で推移。三重・銚子・静岡等の中羽ならキロ800〜400円と、節分前よりも1千円前後と比べ価格は下がっている。
それにしても天然ブリは旨かった。先日、いわゆる石川県産の寒ブリの12kg級のでかいのを喰う機会があったが、脂に甘みがあって、養殖物との違いに驚いた。近年、養殖ブリの作る技術もだいぶ向上して脂臭さがなくなったと思う。天然物でもワラサと5〜6kg前後のブリは喰う機会はよくあるが、サイズが倍だと味や身の状態も随分違うモンだと実感した。シーズンは残すところ、後、ちょっと。